風船より遠く
「そーだねー。風香ちゃんとのアレはいらないの? アレ」
「アレ?」
アレってなんだよ。
「ハで始まって、グで終わるやつとかさー」
ハ……グ……?
「っ……な!」
な、なにを言ってるんだよ。
「お前なぁ、本当にそういうのはもっと……」
「親密な関係にならないと、ってな。あははっ」
風香、どうしてお前は俺らのやりとりをおもしろそうに見てるんだよ……。風香の気持ちは冷めないけど。
「明るいところ行こう」
「わんわんわん」
すずの姉ちゃんが声をかけた。
暗闇の中で、光を注す。
俺たちの前で光が落ちて零れる。
「透明人間……」
風香がそう呟く。
「辞めようかな」
それで、いいんじゃないか?
俺には事情がよく分からないけど、風香がそう思うならば、それでいいんじゃないか?
「アレ?」
アレってなんだよ。
「ハで始まって、グで終わるやつとかさー」
ハ……グ……?
「っ……な!」
な、なにを言ってるんだよ。
「お前なぁ、本当にそういうのはもっと……」
「親密な関係にならないと、ってな。あははっ」
風香、どうしてお前は俺らのやりとりをおもしろそうに見てるんだよ……。風香の気持ちは冷めないけど。
「明るいところ行こう」
「わんわんわん」
すずの姉ちゃんが声をかけた。
暗闇の中で、光を注す。
俺たちの前で光が落ちて零れる。
「透明人間……」
風香がそう呟く。
「辞めようかな」
それで、いいんじゃないか?
俺には事情がよく分からないけど、風香がそう思うならば、それでいいんじゃないか?