この初恋に、ピリオドを
次に結婚式場を見に行くことになった。車が到着したのは、都内でも人気の結婚式場だ。白を基調とした美しい結婚式場に、降谷管理官の妻が「ここ、素敵でしょう?」と満足そうに微笑む。
「すごく綺麗ですね」
まるでウェディングドレスのような白に、総司は隣にいる心春に話しかける。心春は「えっ?」と言った後、「そうですね」と力なく答えた。その顔に笑みはない。
厳かな雰囲気の漂う美しい挙式場や、広々とした披露宴会場なども見学させてもらう。人気の式場なだけあって、窓の外に見える景色も、内装もとても凝っていた。
「ここなら、素敵な結婚式が挙げられそうですね」
「……そうですね」
総司の言葉に、心春はまるで他人事のように感情のない声で返す。結婚をしたくない、その本音が嫌でも見える声だ。総司の心を深く抉り、笑顔が消えていく。
結婚式場を見て最後まで喜んでいたのは、降谷管理官と妻だけだった。
式場の予約をすると、本格的に結婚式に向けての準備が始まっていく。招待状を作ったり、披露宴での食事をどうするのか、ウェルカムボードやウェルカムドールはどんなものにするのか、ウェディングケーキはどんなものにするのか、決めなくてはならないことがたくさんある。
「すごく綺麗ですね」
まるでウェディングドレスのような白に、総司は隣にいる心春に話しかける。心春は「えっ?」と言った後、「そうですね」と力なく答えた。その顔に笑みはない。
厳かな雰囲気の漂う美しい挙式場や、広々とした披露宴会場なども見学させてもらう。人気の式場なだけあって、窓の外に見える景色も、内装もとても凝っていた。
「ここなら、素敵な結婚式が挙げられそうですね」
「……そうですね」
総司の言葉に、心春はまるで他人事のように感情のない声で返す。結婚をしたくない、その本音が嫌でも見える声だ。総司の心を深く抉り、笑顔が消えていく。
結婚式場を見て最後まで喜んでいたのは、降谷管理官と妻だけだった。
式場の予約をすると、本格的に結婚式に向けての準備が始まっていく。招待状を作ったり、披露宴での食事をどうするのか、ウェルカムボードやウェルカムドールはどんなものにするのか、ウェディングケーキはどんなものにするのか、決めなくてはならないことがたくさんある。