この初恋に、ピリオドを
少し総司は驚いたものの、二人はニコリと笑いファミレスの中へと入ってくる。
「偶然通り掛かったら二人がいたもんでな」
「今日は打ち合わせ、一緒に行けなくてごめんなさいね」
降谷管理官は嬉しそうに、妻は申し訳なさそうにする。総司は笑顔を作り、「お声がけしていただき、ありがとうございます」と言った。
結婚式の準備と言えば、カップルが話し合って一つずつ決めていくだろう。だが、総司と心春が打ち合わせの時には必ず降谷管理官の妻が同行し、「こっちよりこっちの方がいいんじゃない?」と口出しをしてくるのだ。
(二人で決めたいのにな)
総司の心の中にはそういう思いがあったものの、上司の妻に強く言うことはできず、心春も何も言わないため、心の内を話すことはできなかった。
「心春、きちんと総司くんと話しているんだろうな?」
「迷惑かけてないんでしょうね?」
笑顔だった降谷管理官と妻の表情が険しいものになり、俯いたままの心春に声をかける。心春の顔が上がっていく。そこにあったのは、いつもと変わらない無表情だ。
「偶然通り掛かったら二人がいたもんでな」
「今日は打ち合わせ、一緒に行けなくてごめんなさいね」
降谷管理官は嬉しそうに、妻は申し訳なさそうにする。総司は笑顔を作り、「お声がけしていただき、ありがとうございます」と言った。
結婚式の準備と言えば、カップルが話し合って一つずつ決めていくだろう。だが、総司と心春が打ち合わせの時には必ず降谷管理官の妻が同行し、「こっちよりこっちの方がいいんじゃない?」と口出しをしてくるのだ。
(二人で決めたいのにな)
総司の心の中にはそういう思いがあったものの、上司の妻に強く言うことはできず、心春も何も言わないため、心の内を話すことはできなかった。
「心春、きちんと総司くんと話しているんだろうな?」
「迷惑かけてないんでしょうね?」
笑顔だった降谷管理官と妻の表情が険しいものになり、俯いたままの心春に声をかける。心春の顔が上がっていく。そこにあったのは、いつもと変わらない無表情だ。