この初恋に、ピリオドを
「椿くん、君の活躍は耳にしているよ。どうだね、今度うちの娘と見合いでもしてみないかね?」
「嬉しいお言葉ですが、今は捜査が忙しいので、またの機会にお願いします」
総司と心春の結婚がなくなったため、別の上司からお見合いを勧められることが増えた。だが、総司の中でまだ心春への想いは生きている。十年以上も心の片隅にあった片想いはそう簡単に消えてはくれない。
「この気持ちを片付けないと、お相手にも失礼だよね……」
心春に気持ちをストレートに伝えていられたら、今ここに気持ちはなかったのだろうか。考えても答えは出ない。ただ、時間が解決してくれるのを待っている。
書類を片付け、家へと帰る。もしも心春と結婚していたのなら、部屋で心春は待っていたのだろう。温かい夕食を二人で食べたり、テレビを見たり、話したり、そんな日常が当たり前になっていたはずだ。
「……って、こんな想像していたらいつまで経っても気持ちは消えないじゃないか!」
「嬉しいお言葉ですが、今は捜査が忙しいので、またの機会にお願いします」
総司と心春の結婚がなくなったため、別の上司からお見合いを勧められることが増えた。だが、総司の中でまだ心春への想いは生きている。十年以上も心の片隅にあった片想いはそう簡単に消えてはくれない。
「この気持ちを片付けないと、お相手にも失礼だよね……」
心春に気持ちをストレートに伝えていられたら、今ここに気持ちはなかったのだろうか。考えても答えは出ない。ただ、時間が解決してくれるのを待っている。
書類を片付け、家へと帰る。もしも心春と結婚していたのなら、部屋で心春は待っていたのだろう。温かい夕食を二人で食べたり、テレビを見たり、話したり、そんな日常が当たり前になっていたはずだ。
「……って、こんな想像していたらいつまで経っても気持ちは消えないじゃないか!」