この嘘に、ピリオドを
「えっ……?」

突然のプロポーズに心春の顔は一瞬にして赤く染まる。胸が高鳴って止まない。ジョンの顔も真っ赤だ。そのままジョンが目を閉じ、顔を近付けてくる。心春がパニックを起こしそうになったその時、アマンダが「こら」とジョンの肩を叩く。

「いきなりプロポーズって、順序ってもんがあるでしょ!」

「そうだそうだ!プロポーズはデート百回くらい行ってからにしろ〜!」

「気持ちに気付くのが遅いんだよ、馬鹿!」

みんなから言われ、ジョンは「何でだよ〜!せっかくいい雰囲気だっただろ!?」と驚きながら言う。またアマンダたちに突っ込まれ、心春の顔に笑みが浮かんだ。



一年後、島はいつも以上に賑やかだった。家は花やリボンで飾り付けがされ、テーブルには豪華な料理が並べられ、その中心には七つ葉のクローバーの形をしたフルーツたっぷりのウェディングケーキが置かれている。

島で暮らしている動物たちの首にも可愛らしいリボンが巻かれ、アマンダたちもドレスやスーツを着てニコニコと笑いながら「いよいよだね」と話している。今日は、心春とジョンの結婚式なのだ。
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