未来が見えなくても…
夜、寝ていると電話がなった。

『今から迎えに来てくれ』

ろれつがまわっていない喋り方…

てるからだった。

時間はいつもバラバラ。次の日、仕事でも
私は原付きを走らせ てるを迎えに行く事が
増えていった。

迎えに行って、そのまま てるの家に泊まって仕事に行くの繰り返しだった。

てるはいつもシンナーくさかった。

シンナーのせいで、やたら甘えてくる時もあれば、何かいいがかりをつけて殴ってくる時もあった。

『こんな俺とは別れろ』

それが口癖だった てる…

その頃の私は、てるの事が好き過ぎて離れられなかった。
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