課長に恋するまで
「今の彼って……間宮の目の前で違う女の子とエッチしてた彼？」
「違いますよ！純ちゃんとはとっくに別れました！その後に出会った人です」
「間宮、新しい彼出来たの？」
「はい。友だちの結婚式で会った人なんですけど、純ちゃんの愚痴を聞いてもらってたら、自然とそういう感じになって、付き合って二ヶ月になります」

　間宮すごい。

　あの失恋から半年も経たないうちに彼氏ができるなんて。

　尊敬する。

「あれ？課長がいいって言ってなかったっけ？」
「それは誰もいない時ですよ。課長はやっぱり遠いです。職場での癒しとしてちょっといいなって思うぐらいで丁度いいんです」

　職場での癒しか。なんとなくわかる。

「確かに……課長は遠いよね」

　ため息が出た。

「先輩も課長に癒しを感じてるんですか？」
「え」

　間宮と目が合って、頬が熱くなる。

「癒しっていうか、その……わかんない」

　課長を見る度にキュンとした気持ちになる。それが何かわからず悶々としている。
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