課長に恋するまで
 打ち合わせを一時間してから全員で店舗を出た。

 それぞれ行先が違って、表参道駅に向かうのは都合のいい事に課長と私だけだった。
 
 今なら話せる。

 はっきりとリーダーなんて無理だとお断りしよう。

「一瀬君」

 話しかけようとした時、先に課長に言われた。

「はい」
「ちょっと寄り道して行こう」
「あ、はい」

 課長の後をついて行くと、通り沿いにフレンチカントリー風の白い二階建ての可愛らしい建物があり、その中に課長と入った。
 そこはカフェだった。
< 168 / 247 >

この作品をシェア

pagetop