課長に恋するまで
「やっぱりそうか……」

 聡さんが静かに言った。

「そうだと思ってたよ」

 聡さんが笑った。

「やっぱりそうか……」

 泣きそうな聡さんの声がした。

「……そうなのか……」

 涙に混じった声がした。

「……ごめんなさい」

「みーちゃん、残酷だよ」

「……ごめんなさい、本当にごめんなさい」

「ここから出て来てよ。何もしないからさ」

「……はい」
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