課長に恋するまで
課長との会話は最初はぎこちなかったけど、食事が終わって、料理の話になったらスムーズに流れだした。
昨日、ご案内した定食屋が良かったと課長は褒めてくれた。
「一瀬君が言った通り、出汁が美味しかったです。いいかつお節を使ってますね。あの定食屋は」
課長の指摘が嬉しくて、つい「でしょ!」なんて、友達に言うみたいな言葉遣いになった。
「あ、すみません。つい」
言葉遣いを気にすると「いいですよ」と課長は大らかに受け止めてくれた。
それから玉子焼きには何を入れるかという話になった。
「僕は最初は砂糖と酒と醤油とみりんを入れてたんですけど、最近は砂糖だけになったんです」
「あ、私もです。砂糖だけの方がシンプルで玉子焼きって感じがして好きなんです」
「そう、シンプルでいいでいよね。前はかつお節とかも入れてましたけど」
「私はかつおだしの素を入れてました。後、マヨネーズとかも入れるって聞いた事あります」
「マヨネーズですか」
「ほんの少しなんですけど、コクが出るそうです。それもやってみて美味しかったんですけど、やっぱり砂糖だけが今はいいです」
「いろいろやって出した結論なんですね」
「はい」
「同志ですね。僕も同じです」
同志って言葉が心地よく響いた。
急に課長との距離が近くなった気がする。
昨日、ご案内した定食屋が良かったと課長は褒めてくれた。
「一瀬君が言った通り、出汁が美味しかったです。いいかつお節を使ってますね。あの定食屋は」
課長の指摘が嬉しくて、つい「でしょ!」なんて、友達に言うみたいな言葉遣いになった。
「あ、すみません。つい」
言葉遣いを気にすると「いいですよ」と課長は大らかに受け止めてくれた。
それから玉子焼きには何を入れるかという話になった。
「僕は最初は砂糖と酒と醤油とみりんを入れてたんですけど、最近は砂糖だけになったんです」
「あ、私もです。砂糖だけの方がシンプルで玉子焼きって感じがして好きなんです」
「そう、シンプルでいいでいよね。前はかつお節とかも入れてましたけど」
「私はかつおだしの素を入れてました。後、マヨネーズとかも入れるって聞いた事あります」
「マヨネーズですか」
「ほんの少しなんですけど、コクが出るそうです。それもやってみて美味しかったんですけど、やっぱり砂糖だけが今はいいです」
「いろいろやって出した結論なんですね」
「はい」
「同志ですね。僕も同じです」
同志って言葉が心地よく響いた。
急に課長との距離が近くなった気がする。