課長に恋するまで
きんぴらごぼう
日曜日の夕方は一週間分の常備菜を作って冷凍する。
妻が亡くなってから身に付いた事だった。
子どもたちの朝ご飯、夕飯、そして、お弁当作り。それは真一が高校を卒業するまでしてた。
高校に入ってからはお弁当は自分で作ると娘の葵にも息子の真一にも言われたが、譲らなかった。
母親がいたら絶対にそんな事は言わないと思ったからだ。
片親だけど、愛情だけはそれ以上に注いだつもりだ。
この19年、実家の親や、兄夫婦に協力してもらいながらなんとか仕事と家事と育児をこなして来た。
東京に来て二ヶ月。
自炊をあまりしていない。長野では地元の小学校で音楽教師をしている葵と暮らしていた。
だから、葵と交代で食事は作っていた。
昨日、葵から電話があった。
「お父さん、きんぴらごぼうの作り方教えて」
葵にそう聞かれて、最近、料理をしていない事に気づいた。
常備菜も作らなくなっていた。
きんぴらごぼうはよく作った常備菜だった。
自分の為には料理はしないんだなと改めて感じる。
久しぶりに作ってみようか。
妻が亡くなってから身に付いた事だった。
子どもたちの朝ご飯、夕飯、そして、お弁当作り。それは真一が高校を卒業するまでしてた。
高校に入ってからはお弁当は自分で作ると娘の葵にも息子の真一にも言われたが、譲らなかった。
母親がいたら絶対にそんな事は言わないと思ったからだ。
片親だけど、愛情だけはそれ以上に注いだつもりだ。
この19年、実家の親や、兄夫婦に協力してもらいながらなんとか仕事と家事と育児をこなして来た。
東京に来て二ヶ月。
自炊をあまりしていない。長野では地元の小学校で音楽教師をしている葵と暮らしていた。
だから、葵と交代で食事は作っていた。
昨日、葵から電話があった。
「お父さん、きんぴらごぼうの作り方教えて」
葵にそう聞かれて、最近、料理をしていない事に気づいた。
常備菜も作らなくなっていた。
きんぴらごぼうはよく作った常備菜だった。
自分の為には料理はしないんだなと改めて感じる。
久しぶりに作ってみようか。