課長に恋するまで
「課長、そのネクタイ素敵ですね」
弁当を食べ終わって席を立った時、間宮君に言われた。
今日は紺地に水色の細いラインが入るレジメンタルタイを着用している。
イギリスブランドの物で父の日に葵にもらったやつだ。
「間宮君、ありがとう」
「課長、もしかして本社に来た最初の日もそのネクタイ付けてませんでした?」
「ちょっと、間宮。課長は忙しいんだから引き留めちゃダメよ」
一瀬君が間宮君に言った。
目が合うと一瀬君がいつもの気まずそうな顔をする。
きんぴらごぼうを幸せそうに食べていた時とは別人のようだ。
やはり僕の存在が邪魔なんだろうか?
「ねえ課長、どうでした?」
間宮君に聞かれる。
「うーん、どうだったかな。あの日は」
考えを巡らせて、印象深い出来事があった事を思い出した。
その事を口にしようとした時、社内用の携帯電話が鳴った。
「ちょっとすみません。はい、上村です」
電話に出るが、すぐに終わる話ではなくそのまま休憩室を退室した。
弁当を食べ終わって席を立った時、間宮君に言われた。
今日は紺地に水色の細いラインが入るレジメンタルタイを着用している。
イギリスブランドの物で父の日に葵にもらったやつだ。
「間宮君、ありがとう」
「課長、もしかして本社に来た最初の日もそのネクタイ付けてませんでした?」
「ちょっと、間宮。課長は忙しいんだから引き留めちゃダメよ」
一瀬君が間宮君に言った。
目が合うと一瀬君がいつもの気まずそうな顔をする。
きんぴらごぼうを幸せそうに食べていた時とは別人のようだ。
やはり僕の存在が邪魔なんだろうか?
「ねえ課長、どうでした?」
間宮君に聞かれる。
「うーん、どうだったかな。あの日は」
考えを巡らせて、印象深い出来事があった事を思い出した。
その事を口にしようとした時、社内用の携帯電話が鳴った。
「ちょっとすみません。はい、上村です」
電話に出るが、すぐに終わる話ではなくそのまま休憩室を退室した。