課長に恋するまで
12月26日。
今日で仕事納め、忘年会も最後だ。
今夜はうちの課の忘年会で午後7時から新橋の居酒屋で飲む事になっている。
急な案件もなく、いつものルーティンワークをこなし、あっという間に終業時間になる。
「お疲れ様でした。じゃあ、忘年会で」と言って、みんなオフィスを去って行った。
ふと一瀬君の席を見ると彼女のパソコンの電源は付いたままだった。
だけど席に彼女の姿はない。
ほんの五分前まではいた気がするんだが。
先ほど、オフィスを出て行った間宮君が戻ってくる。制服から私服姿に変わっていた。
「課長、まだいたんですか?」
間宮君が近くまで来た。
「間宮君、一瀬君はもう帰りました?」
「先輩ですか?」
間宮君が考えるような顔をした。
「そういえば終業時間と同時にオフィスを出ていきましたよ。帰ったんじゃないんですか?」
「パソコンが付いたままなんです」
間宮君が一瀬君の席の方を見た。
「消し忘れじゃないですか?」
「一瀬君のマグカップもそのまま机にあるんですけどね」
「片付け忘れたんじゃないんですか」
今日で仕事納め、忘年会も最後だ。
今夜はうちの課の忘年会で午後7時から新橋の居酒屋で飲む事になっている。
急な案件もなく、いつものルーティンワークをこなし、あっという間に終業時間になる。
「お疲れ様でした。じゃあ、忘年会で」と言って、みんなオフィスを去って行った。
ふと一瀬君の席を見ると彼女のパソコンの電源は付いたままだった。
だけど席に彼女の姿はない。
ほんの五分前まではいた気がするんだが。
先ほど、オフィスを出て行った間宮君が戻ってくる。制服から私服姿に変わっていた。
「課長、まだいたんですか?」
間宮君が近くまで来た。
「間宮君、一瀬君はもう帰りました?」
「先輩ですか?」
間宮君が考えるような顔をした。
「そういえば終業時間と同時にオフィスを出ていきましたよ。帰ったんじゃないんですか?」
「パソコンが付いたままなんです」
間宮君が一瀬君の席の方を見た。
「消し忘れじゃないですか?」
「一瀬君のマグカップもそのまま机にあるんですけどね」
「片付け忘れたんじゃないんですか」