星の降る夜、音のない世界で、君の声を
ーーーー高校一年生の春、私は人生で一番尖ってたと思う。

 昨日、髪の毛は、なんとなく馴染みの美容師に勧められて、ピンクがかった赤茶に染めた。爪は伸ばして、流行りのブランドのピンクのマニキュアを塗ったし、ピアスは両方とも1つずつ穴を増やした。 
 
ーーーー理由なんてない。

なんでも良かった。

寂しくて、自信なんて一つもなくて、自分を好きになれない自分を、外側を変える事で(くすぶ)った心を消費したかった。

『皆』みたいに、なんて、どの『皆』かも分からない子たちの真似をして、安心したかっただけかもしれない。

それに今思えば、私に無関心な両親の気も引きたかったんだと思う。

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