星の降る夜、音のない世界で、君の声を
私は、今日もコンビニで夕ご飯のお弁当を買った。誰もいない家で食べるなら、公園で藍色の空を眺めながら、大好きなキラキラ光る星を眺めようと思った。

制服姿のまま、ローファーを鳴らしながら、コンビニからすぐの、小さな公園にたどり着く。

公園に設置してある丸い文字盤の針は、ちょうど、夜8時を指していた。

公園には、丸型の砂場と、ブルーの塗装がところどころ剥げてしまった格子型のジャングルジム、座席の2つしかない小さなブランコが並んでいて、灰色の横長スチールベンチは、一つだけ、公園の端に置いてある。

大きな樹の陰にある、いつものスチールベンチに向かった私は、直前で足をとめた。


樹の陰でわからなかったがーーーー今日は、先客が居た。 
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