あの頃からあなただけが好きでした

 今日は朝から教会へ来ている。

 私も、スコットもブレナーも、そんなに信心深い人間ではないので毎週教会に来るわけではないのだが。 
 今日は月に一度の『恩寵の日』。

 神からの無償の愛と名付けられた聖餅を戴ける日なので、毎月モートン夫妻と待ち合わせて来ているのだ。


 私達と同じ様に、自分都合で神様に会いに来る人は多くて、他の週末より教会は混んでいる。


「神様に恥ずかしくない人間であれ……」

 真面目くさった調子で言いかけたスコットが言葉を途中で止めた。
 スコットの瞳が隣に座る私を通り越して。
 背後を見ているので振り返ると、そこにはカーティスが立っていた。


「おはようございます、モートン様。
 先日は大変失礼を致しました。 
 改めてお詫び申し上げます」


 夜に会う時よりラフな感じだが。
 朝早くからでもカーティスは、改まった服装をしていた。
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