あの頃からあなただけが好きでした

 私の変わりように呆然としたスコットの後で、
ブレナーが私に親指を立てていた。
 彼が居るからスコットは寂しくなんかないはず。


 私だって、貴方のように愛されて甘やかされたいの。
 だから……これ以上何も言わないで欲しい。
 スコットに背を向けて、私は歩き出した。



 高校で16歳で知り合って、ここまで何年かかった?
 色んな事があって、嬉しくて苦しくていっぱい
泣いたけれど。
 もう迷わないし、もう誰にも邪魔はさせない。



 先では軽く両腕を広げたカーティスが待っている。
 彼に何から話そう。


 貰った蒼いリボンを今でも大切に持っていること?
 昨夜は、あの詩集を何年か振りで読んだこと?



『あの頃から貴方だけが好きでした』


 恥ずかしいけれど、告白してみようか。

 そう言ったら、貴方は……
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