孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている
「ご、ごめ……なんか迷惑かけたかな……っ?。絶対かけたよね……!」
言われてみればなにか話した気がする。
すごい近くに本領がいた気がする。
心臓がバクバクするような、あの感覚だけは覚えてるのに
肝心な部分は、濃い霧がかかったみたいに輪郭すらなぞることができなかった。
「かとーあみちゃん、廊下で倒れたんだよ」
「うん、そこまでは覚えててね! 保健室まで一緒に行ってくれた……んだよね? ごめん、こっから先の記憶がないの……」
「へえ、そっか。それが本当ならずいぶんと都合のいい頭だな」
にこ、と微笑む笑顔が怖い。
嫌味……? どう考えても嫌味だ!
わたし何やらかしたんだろう……っ。
「ほんとにごめんなさい! どんな迷惑かけちゃった……? 不快な思いさせたなら謝るしわたしにできることならなんでもします、償います……」
「ふうん。なんでも、してくれるんだ?」