孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている

また子ども扱いだ……。

二重の意味で顔が熱くなってること、本領くんは知らないだろうな……。



「だってさー敷島。聞こえてたでしょ。かとーあみちゃんの分のケーキ、もちろんあるよね」



壁の向こうに声をかける本領くん。

すると本当に、数秒後に扉が開いた。



「もう既にメンバー用に切り分けてんだけど、あんた食える?」

「えっ」


メンバー用……。
あ、そっか、幹部の人たちの数しか用意がないってことか……!



「じゃあ全然大丈夫です! わたしが食べたら足りなくなっちゃうの悪いし……!」

「ちげーよ。サイズでかいけど平気かってこと」



冷蔵庫を開きながら敷島くんが尋ねてくる。

やがて運ばれてきたのは……。

< 220 / 313 >

この作品をシェア

pagetop