孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている
そう……だよね。
敵の彼女なんか。ほんとは視界に入れたくもないよね。
違うクラスだったら、こんなこと思われずに済んだのかな……。
目頭がじわっと熱くなって、慌てて瞬きをした。
「でも救われたのは事実だから……。 何かお礼させてくれないかな……? この前、熱が出たときのお詫びもまだ、だったし」
わたしにできることなんてたかが知れてるけど、与えてもらってばっかりだから少しでも恩を返したい……。
「そーいえばそうだったね。あの時かとーあみちゃん、“なんでもする”って言ってたっけ」
「うっ、まあ、そうですね……できる範囲で、しっかり頑張ります……っ」
今さらながら怖くなってきた!
憎いから消えろ、とか言われたらどうしよう!