孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている

まりやちゃんは「うー……んー」とゆっくり唸った。
わたしを励ます言葉を考えてくれてるらしかったけど、結局思いつかなかったらしい。



「厳しいね、それは〜」

「あはは、だよね……」


教室にいても、喋りかけてくれることは当然ないし。
相変わらず目も合わないし。


わかってはいたけど、人に改めて言われると……


「っ、…ぅ…」

「え、杏実……?」


平和ボケしてた涙腺が、壊れてしまった。

どーしよ…お昼休み、みんないる中で。



「わっ、ごめんね杏実!…… そんなに好きだったんだね……私も応援するから、がんばろ……っ?」


励まされたら余計に出てくるから困る。

がんばって泣き止もうと思ったのに……。


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