孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている

返事が来るまで永遠にも感じられた。

実際に長かったと思う。
まともに数えて、リアル1分間くらいは、ずっと沈黙だった。



「かとーあみちゃん、それ絶対、言う相手間違えてる」


優しいけど、冷静な声。



「俺はかとーあみちゃんの友達でも恋人でも元彼でもないよ」

「そう、だけど……」

「ん……。わかったら天沢のところに戻りな」

「そうだけど……間違えてないもん……」

「え?」

「言う相手、間違えてないもん……。本領くんにとってはいい迷惑かもしれないけど、わかってるけど、っ、本領くんに、一緒にいてほしかったんだもん……」



胸板を押し返した。

もう、今のでわかった。

完全に脈なし……。

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