孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている
雪と墨
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──『っ、すきなひとに、他の男のところに行けって言われたから……』


──『言う相手、間違えてないのに、間違えてるって言われたらから……』



昨日の夜。

脳裏に焼き付いた声が何度も何度も響いて、眠れなかった。


そんなことがあり得るわけない。

気が動転しておかしなことを口走ったのかもしれない。


仮にあのときは本心だったとしても、一次の気の迷いに決まってる。


天沢との関係が崩れてしまったから、心の拠り所がなくてただ寂しかっただけ……。


それでも、もしかしたら……とわずかな期待を抱いてしまう自分がおかしかった。


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