孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている
.
.


「あみちゃんてさ、ほんと……強いよね昔から」


頬杖をついて、窓の外を眺めながら、本領くんはぽつりとこぼした。



「つ、強いですか」

「勘違いしてそうだから言うけど、力持ちだね~とかいう意味じゃないよ?」

「…………」

「周りに振り回されない、自分に正直で、おそれずにきちんと声をあげられるところとか……中学のときから変わってないよね」


「えっ? 中学……?」

「そういうところがずっと好きだったなあ」

「っつ!?」


え……今なんて。

今、さらっと言われけど。


いやていうか、中学の頃……。

本領くんの存在はもちろん知ってたけど、喋ったこともないはずで……。



「も、もう1回言って……」

「うん? あみちゃんのこと大好きって言ったの、聞こえなかった?」

「だ……だいすき?」


聞き返した声は、ばくばくの心音にかき消されそうだった。
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