孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている
◇
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「本領くん、すとっぷ、ストップ……!!」
SolとLuna改め
──『AMI』幹部室、奥のベッドルームにて。
じたばたするわたしを、難なく片手で押さえつけるひとりの男の子。
名を、本領 墨くんといいます。
線の細い体の、いったいどこに、そんな力を隠し持っているというのか。
感心している間もなく、視界がぐるん!と一転。
「おわっ!」
「ふー……、いい眺め」
にこっと、ご満悦な表情。
悔しいくらい今日も綺麗で、雑に押し倒されたというのに、ほうっと見惚れてしまう。
……って、だめだめ。
「本領くんはなれて……」
「なんで、」
「まだ昼休みだから!」
「昼休みだからいいんじゃん。他の休み時間より長いよ?」
うっ、それはそうなんだけど、そういう問題じゃなくて……。
「1週間も会えなくて気がおかしくなりそうだったのに、まだ俺にお預けさせる気……?」