孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている
「しっかし今年は荒れそうだね〜。SolとLunaの総長が同じクラスとか、学級崩壊しそうじゃない?」
「学級崩壊? なんで?」
「だって、一般的生徒にも、“どっち派”っていうのは少なからずあるじゃん? 雪くんと本領くんに憧れてわざわざ遠くからこの学校受験しにくる男の子もいるくらいだし」
「えっ!そうなの!?」
驚きのあまり大きい声が出てしまった。
まりやちゃんが「あんた、ほんとにさあ……」みたい呆れ顔でわたしを見てる。
「もうちょっと関心もちなよ! 彼氏のことでしょ! 男の子にモテるのもそうだけど、女の子だって目ギラつかせながら彼女の座狙ってるんだからね!」
「あ、う……雪くんがモテるのは知ってるよ?」
「そういうレベルの話じゃないっての。杏実ってさあ、SolとLunaの違いすらわかってなさそう。この学校の生徒にあるまじき」