甘く、溶ける、君に。
「遥乃が赤くなるなんて初めて見た。その男のこと、好きなの?」
……あぁなんか、これも。
これも朝に聞いたような、聞いてないような。こんな会話、したような。
先輩のキスに、とろけてきて脳が働かない。
思い出せない、考えられない。
……"好き"? ううん、違う……好きじゃ、ないよ。
「……すき、だったら……先輩とこんなこと……し、ませっ……ん」
「……俺のことは好きじゃねーから、できるんだよ」