甘く、溶ける、君に。



うちに泊まっていくことの多い田邊にはよく朝ごはんを振る舞っている。



一緒にご飯を食べてくれる人がいる、それだけで私は満足なのに田邊はいつもおいしそうに食べてくれるんだ。

朝も夜もたいそうなものは作れないけれど、美味しいと言って一緒に食べてくれることがどれだけ幸せなことか。

田邊がどう考えているかは、わからないけれど。



テーブルに皿を持っていって、朝ごはんを食べる準備。

多分もうそろそろ、田邊が起きてくる。



テレビの左上に映る時刻は6時30分。いつも大抵この時間に起きてくるんだ。体内時計がしっかりしてるのかな。



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