甘く、溶ける、君に。


……やめよう、と。


自然と口に出していたのは、いろいろとパンクしそうだったから。



教室に行けばいつも通り田邊が隣の席にいて、

だけど向けてくる感情がいつも通りではなくて、

土曜のデートを経てしまったら否が応でも意識しまくってしまう。



まだ、心の準備ができてない。


だからやめよう。一時間、二時間だけでいいから保健室で落ち着こう。



< 243 / 372 >

この作品をシェア

pagetop