甘く、溶ける、君に。
本当だよ、珍しい。
神崎先輩の言う通り、私は結構真面目で、成績も悪くなくて、こんな風にサボることほとんどないの。
こうやって感情を思いっきり揺さぶれるなんて思ってなかった。
千輝くんも、田邊も私をこんな風にしたんだよ。
「……神崎先輩はよく来てるんですか?」
「まあね。今日は先生いないから好きに使わせてもらおうと思って」
「なんで神崎先輩が……、もしかして、先生にも手出してるんですか?」
「人聞き悪いね。年上のお姉さん食いたくなる時もあるでしょ?」
「……そうですか」
普段ならいるはずの保健室の先生は、
私が入学したのと同じ年にこの学校に赴任してきた新卒の先生だ。
まだ若くて、綺麗で、生徒にも人気がある。
まさかとは思ったけど先輩、そんなところまで手を伸ばしているとは。