甘く、溶ける、君に。
誰かと食べることはもちろん楽しくて、私はそれを求めていて。
それに加えて誰かに作ってもらうごはんなんて美味しいに決まってる。
千輝くんは私の楽しいこと叶えてくれる。
「お待たせ」
「えっ、かわいい……!」
私が匂いだけで楽しんでいれば、目の前の机に運ばれてきたお皿。
これも白色でシンプルなもの。その上に乗った目玉焼きとウインナー。思わず、声が漏れた。
「かわいいって……そう?」
「うん、なんていうか、千輝くんが作ったっていうのが!」
「遥乃、それ馬鹿にしてる?」
「別に馬鹿になんかしてない!」
「多分、遥乃の方がかわいーからね?」
「……千輝くんは、すぐそう言う」
「言いたくなるから仕方ないね」