甘く、溶ける、君に。
「……わ、私なんかで、よければ」
「なんでこの後に及んで謙虚なの。遥乃じゃなきゃ駄目。
_______やっと、触れられる」
伏せた目、綺麗で整った顔が近づいてくる。
ゆっくり目を閉じる。目を閉じて、最後の涙のしずくがこぼれた。
「好きだよ、どんな遥乃も」
「……私も」
触れ合った熱でとけてしまいそうだ。
触れるだけ、柔らかいキスの優しい甘さにハマっていく。
千輝くんに、ハマって、もう抜け出せない。
きっと君はこれからも、私をただ愛して優しさをくれる。
寂しさを埋めようとするんじゃなく、寂しくないように自然に隣にいてくれる。
寂しい私に、きっとたくさんの笑顔をくれる。
______ねえ、私はそんな君の優しさに。君の甘さに。
ハマって、戻れないくらい溺れてしまっていいですか。……いやもうとっくに、溺れてる_________。