実はわたし、お姫様でした!〜平民王女ライラの婿探し〜
(まずはおじいちゃんに挨拶をしないとね)
本当ならば、出迎えの列に加わりたかったであろうおじいちゃん。だけど、国王ってのはそんなことを出来る立場じゃない。
そもそも、お父さんが亡くなった影響により、おじいちゃんが抱えている公務は相当膨大な量らしい。謝罪に来てくれたあの夜、騎士のランスロットがこっそりそう教えてくれた。わたしに会いに来るため、何とか時間を作ってくれたんだってことも。
(王太女としてお披露目されたら、おじいちゃんの公務を引き継いでいかなきゃね)
お披露目までの間は、わたしの方も予定が目白押しだ。
ドレスや宝飾品の調整が要るらしいし、王太女教育もまだまだ続く。
それにエメットの話によれば、わたしは『王太女のお披露目と同時に婚約者を発表』しないといけないことになっているらしい。
婚約者筆頭候補であるランハートとバルデマー。別にこの二人に限る必要は無いのだろうけど、家柄や能力、やる気諸々鑑みて、二人に並び立てるような候補者は早々居ない。
いや――――居ないと言えば嘘になるんだけど。
チラリと後方に意識をやりながら、わたしはそっと息を吐く。
残された時間はあと僅か。本当に心してかからなければならない。
と、その時、前方に見える一団を見て、わたしはピタリと足を止めた。
本当ならば、出迎えの列に加わりたかったであろうおじいちゃん。だけど、国王ってのはそんなことを出来る立場じゃない。
そもそも、お父さんが亡くなった影響により、おじいちゃんが抱えている公務は相当膨大な量らしい。謝罪に来てくれたあの夜、騎士のランスロットがこっそりそう教えてくれた。わたしに会いに来るため、何とか時間を作ってくれたんだってことも。
(王太女としてお披露目されたら、おじいちゃんの公務を引き継いでいかなきゃね)
お披露目までの間は、わたしの方も予定が目白押しだ。
ドレスや宝飾品の調整が要るらしいし、王太女教育もまだまだ続く。
それにエメットの話によれば、わたしは『王太女のお披露目と同時に婚約者を発表』しないといけないことになっているらしい。
婚約者筆頭候補であるランハートとバルデマー。別にこの二人に限る必要は無いのだろうけど、家柄や能力、やる気諸々鑑みて、二人に並び立てるような候補者は早々居ない。
いや――――居ないと言えば嘘になるんだけど。
チラリと後方に意識をやりながら、わたしはそっと息を吐く。
残された時間はあと僅か。本当に心してかからなければならない。
と、その時、前方に見える一団を見て、わたしはピタリと足を止めた。