だって、恋したいもん!
第二十一話 秘密は厳守しますっ!!
本屋に着くと店の前に自転車を停めて店内へと入った。
一階は週刊誌などの雑誌のフロア
二階は漫画のフロア
三階が小説などの文庫本のフロア
四階は参考書などのフロア
私は入り口を入った正面の螺旋階段を上り3階へと向かった。
本屋に入ると紙とインクの匂いでなんだか落ち着く。
まだ開店して30分ほどしか経ってなくお客さんの入りもまばらだった。
三階に上がるとひときわ目につくところに話題作の特設コーナーがあった。
その中にお目当ての本「彼のオートバイ、彼女の島」もあった。
私はその中の一冊を手に取り読み始めた。
数ページ読むとすぐに私はその世界に入り込んだ。
隣に人の気配がしたけどそのまま読み続けていると、
「さすが図書委員だね、読書してるところが板についてるねぇ~」
と、隣で声がした。
ふと見ると美波が横に立って同じ本を手にしていた。

理佐「あ、美波!」
美波「おはよう♪」
理佐「あ、うん…おはよう♪」
美波「西野くんに電話出来た?」
理佐「うん、昨日………」
理佐「えっ!!!!?」
理佐「な、何で………知ってんの?」
美波「そりゃわかるでしょー」
美波「由依が西野くんの電話番号教えてくれって電話してきたときすぐにピンときたもん♪」
美波「あー、こりゃ理佐絡みだなぁ~て♪」
理佐「え?何で何で???」
美波「あんた渡り廊下でいっつも軽音の練習聞いてんじゃん」
美波「それも木曜日だけ」
美波「そりゃ『お目当て』がいるってちょっと考えりゃわかるでしょー」
理佐「えーーー!!!そぉなのぉー……」
美波「音楽の授業でもあんたいっつも西野くんのほうばっか見てるし」
理佐「えー!!………みんなわかってるのかな?」
美波「いや、みんなは知らないとは思うけど…」
美波「あたしはそう言うの敏感だからねぇー♪」
美波「で? うまくいったの?」
理佐「う、うん……」
美波「ちょっとぉーあたしにも聞かせてよー!こんなの大好物なんだからー」
理佐「えー!? 面白がってるしぃー…」
美波「そんなことないよ、心配してるんだよ」
理佐「絶対誰にも言わないでよぉー」
美波「もちろん!秘密は厳守しますっ!!」
と、美波がふざけて敬礼をした。
そして二人で本屋を出てすぐ近くのマックに行くことにした。
第二十二話へつづく…