君の心が聞こえる。


……ていうか、ちょっと待って。

え、メグくん、女の子たちの連絡先消しちゃったってこと?


「だからそんなに拗ねなくていいよ」

「……誰が、誰に」

「ゆーりセンパイが、俺に」


ニッと笑ったメグくんに、なんだか体が熱くなる。


途端に恥ずかしさがぶわっと襲ってきて、思わず後退りした。



「うわ、面白ぇ。センパイってそんな反応もできんだ?」

「な、何がっ」

「んー。なんだろうねぇ」


クスクス笑うメグくんが、なんだかとっても余裕に見えて悔しくなってくる。



い、いつものメグくんどこに行ったの!


なんだか急に居心地が悪くなった気がして、わたしは机の上にあったお弁当箱を手早く回収。

それから、いまだ笑うメグくんにキッと睨んで、逃げるように保健室をあとにした。


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