君の心が聞こえる。


それなのに、そばにいてくれて、背中なんて押してくれちゃって。


頼もしいな、とか思っちゃうじゃんか。


他の女の子と遊ばないでいてくれたら、ちょっと嬉しいとか思っちゃうじゃんか。


「ど、どうせ友達も恋愛経験値もゼロの変人ですよ、わたしは」

「うーわ。わかりやすく面倒くさい方向に拗ねるじゃん」

「うるさい金髪プレイボーイ」

「……このやろ」


一瞬だけムッとした表情を見せたメグくんだったけれど、その数秒後には何かを企んだようにフッと笑顔を見せた。



え、な、なに……。


警戒するわたしに、メグくんはニッと笑う。



「お礼、やっぱもらうわ」

「え?」

「センパイ、デートしようよ」

「……は?」


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