君の心が聞こえる。


さすが数々の女の子を手玉に取ってきたプレイボーイくん。


言うことが手慣れすぎていて、いちいちドキッとしてしまう自分が恥ずかしい。



……女の子、かぁ。

ふと、少し前のメグくんのことを考えてしまってズシンと胸が重くなった。


今日のデートだって、わたしには初めてのことでも、メグくんにとっては何十回何百回のうちのひとつなんだろう。


「ねぇメグくん」

「何?」

「この格好に、もうひとつ揃えたいものがあるんだけど」


目線の高い彼の瞳を見て、にこりと笑って見せる。



メグくんが女の子たちの連絡先を消したのは聞いた。


最近女の子と遊んでないのも、本当だと思う。


メグくんはきっと何か見つけてる。もしくは、見つけようとしてる。


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