君の心が聞こえる。

「まだ序盤だったようでよかった」

「……うわマジか。本当にへんな人だね、センパイ」


はぁーと長いため息をつく千堂くんに、思わずクスクス笑う。


相変わらずの生意気っぷり。やっぱり、面白い。


「千堂くん、タメ口使うくせにわたしのこと『センパイ』って呼んでくれるんだね。しかも何故か下の名前で」

「そりゃね。女の子はみんな下の名前で呼ぶのが基本でしょ」

「……おぉ〜」


まさかのチャラ男発言に思わず拍手すると、「バカにしてるでしょ」と返されてまた笑う。


あー、面白い。

これで死にたがってるから不思議なんだよなぁ。



「ねぇ、千堂くん」

「ナニ」

「メグくんって呼んでいい？」

「……はぁ？」