君の心が聞こえる。


毎日ご飯を作ってくれるお母さんにも、家族のために一生懸命働いているお父さんにも、毎日感謝してばかり。


わたしがひねくれずにまともに学校に行ってるのも、変な力を持って生まれてきたわたしを嫌悪することなく普通に育ててくれた両親のおかげだ。


……だからこそ、わたしはまだ言えていない。


さっちゃんと、仲直りしたこと。

昔みたいに、また一緒に学校生活を送ってること。




あの日のクリスマス以来、わたしが人と関わらなくなったことをお母さんもお父さんも知っている。


そのことを心配してくれている反面、人と関わらなくなったことでわたしがあの時みたいな思いをしなくてよくなったと安心しているのも、わたしは知っていた。


言いたいけど、言えない。少し、躊躇してしまう。


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