君の心が聞こえる。
……なんか、不思議。
「君に諭される日が来るなんて思わなかったなぁ」
「……金髪のチャラ男に?」
「ふふっ。うん、そうだね」
枝毛あるよ、と言うと、知ってる、と言われた。
この空気、この時間が、ずっと続いてほしいと思った。
好き。
君のことが、好きだよ。
「そういえば、いっく……じゃなくて、菊島くんは、メグくんの言う『良さをわかってくれる』友達なの?」
「あー、どうかな。でも無理に良い顔をしなくていい相手かな」
「そっかぁ。いいね」
この時間があまりにも心地よくて、ずっとこのままでいたいと思ってしまう。
さすがに頭を撫ですぎたのか、数分後にはメグくんに「もうお終い」と言われてしまった。
「ケチ」
「いや、だいぶ許した方だと思うんだけど」