君の心が聞こえる。
「ねぇ優ちゃん。本当にいいの?千堂くん、私のところにまで来たよ?」
「……ごめんね、さっちゃんにまで迷惑かけて」
いつも保健室で過ごしていた昼休みは、この3日間、さっちゃんと過ごしている。
A組の教室、視聴覚室、そして今日は、図書室。
メグくんがいつ来るかわかんなくて場所を転々とするわたしに、さっちゃんは付き合ってくれていた。
本当は、さっちゃんに言うか迷ってはいたんだけど。
わたしがスマホの電源を入れてないことがバレたこともあって、今はわたしの話を聞いてくれている。
「こういう時の友達でしょ」と笑って言ってくれるさっちゃんにまた泣きそうになったのは、彼女には内緒だ。
「このままじゃダメなのはわかってるんだけどね……」
真っ暗なスマホ画面を見つめながら、ポツリと呟く。
自分から逃げてはいるものの、メグくんに会いたいという矛盾した感情が出ているのもまた事実だった。