君の心が聞こえる。
それがまたわたしには面白くて、クスクスと笑ってしまった。
相変わらずとっても静かで、心地がいい。
人との会話でこんなにも雑音がないのは初めてだ。
「ねぇ、メグくん」
「……今度はなに」
名前を呼んだわたしに、やっぱり君は呆れ顔。
でも、ちゃんと目を見てくれるね。
変人なんて口では言いながらも、普通に会話をしてくれるんだね。
それがわたしにとってはどんなに凄いことなのか、君はきっとわかってない。
「死んだらダメだよ」
「…… だから、なんの話だよ」
「ふふっ」
「ほんと、噂通りの変人」
いいよ。そうやってとぼけてくれたらいい。
いつかその理由を話してくれるまで、わたしは君のストーカーでもなんでもしちゃうんだから。
そしてその理由を教えてくれたそのときには、次は君の生きる理由を聞かせてほしいな。
……なぁんて、ね。