君の心が聞こえる。
心を読まれても、やっぱり嫌だとかそういう感情はなかった。
強いて言えばセンパイへの気持ちがバレることだったけれど、それはもうぶっちゃけたから問題はない。
──センパイ、好きだよ。
「……っ!」
──すげぇ好き。
「~っ、もう!メグくん!」
「ははっ、俺何も言ってねぇし」
むしろこれからセンパイのこういう顔が見られるかと思うと、少し楽しみが増えたくらいだ。
無駄に知ったように大人ぶって俺を年下扱いするセンパイが、こういう時だけ急に子供みたいにピュアな反応をするのが、たまらなく愛おしいと思うから。