君の心が聞こえる。



『俺、センパイが好きだよ』



夢みたいだと、今でも思う。


信じられないことがあまりにも続きすぎて、感覚が麻痺してきそうだ。



好きな人ができたのも初めてで、好きな人に好きだと言われたことも初めてで、こんなにもドキドキして満たされる気持ちになったことも初めてだった。



「ゆーりセンパイ、そろそろ慣れようよ」

「わ、わかってるよ」


好きな人───メグくんと付き合うようになって、1週間が経った。


今日の昼休みも安定の保健室。



メグくんと出会った頃は、まさか彼とこんな関係になるなんて思ってもみなかった。


最初にメグくんに好きだと言われた時は、本当に息が止まるくらい驚いた。




『もっと教えてよ、センパイのこと』


わたしの力を何も怖がることなく受け入れてくれたメグくん。


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