君の心が聞こえる。


突然のカミングアウトに数秒考えて、あ、と思った。


メグくんがわたしをお家に呼んでくれた理由。


……わたしが、さっき変なことを言ったから。


途端に嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいになって、考えるよりも先にギュッとメグくんに抱きついた。



「センパイ?」

「ごめんね、メグくん。ありがとう」


年上のくせに、なんだか情けないところばかり。


何も言わずに受け入れてくれるメグくんの方がよっぽど大人な気がする。


とにかく今はメグくんにくっついていたくて、シャツにしわがついちゃうんじゃないかってくらい強く彼を抱きしめた。


それに応えるかのように、わたしの背中にもメグくんの両腕がまわる。


「謝るのは、俺の方でしょ」

「……え?」

「お礼を言うのだって、俺の方」


わたしに負けないと言わんばかりに、メグくんの腕にも力がこもった。


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