君の心が聞こえる。


「あれ、今日のお相手の子は?」

「あのさ、人をチャラ男みたいに言うのやめてくれる?」

「え、だって実際そうでしょう?」

「……このやろ」


ムスッとした顔で、メグくんは手元のスマホをいじる。


「メグくん、お昼は?」

「もう食った」


目が合わないけれど、それでもやっぱりこの子はわたしと会話をしてくれる。


それが楽しくて、面白くて、心地がいい。



「ゆーりセンパイってさ」

「うん?」


いつもの机の上でお弁当を広げたわたしに、なんとメグくんから話しかけてきてくれた。


今日は本当に珍しいこと続き。

目は、依然としてスマホを向いているけど。


「いつもここで昼飯食ってんの?」

「うん、そうだよ」

「そのあとは?」

「ギリギリまで寝てる」


だって、イヤホンなしでゆっくりできるところなんてここくらいだもん。


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