君の心が聞こえる。
「あ、千堂と市原先輩だ」
「あー、菊島くん。おはよー」
校門をくぐったところで、今度はメグくんのお友達に会った。
元気よく「おはようございます!」と挨拶をしてくれた彼は、ニヤニヤ顔でメグくんをツンツンと肘でつつく。
"今日もラブラブ登校しちゃって~っ。幸せ分けろよ~。"
顔と心の声が完全に一致しているのが可笑しくて、必死で笑いをこらえた。
「菊島、顔がうざい」
「え、ひどっ!」
メグくんからも鋭いツッコミを受けて、また笑いが込み上げる。
本当、このふたり仲良しだよね。
メグくんはちょっと菊島くんへの扱いが雑な気もするけど、それがふたりには当たり前の関係なんだろう。
「あ、てかそーだ。千堂と市原先輩にプレゼントがあったんだ」
「プレゼント?」