君の心が聞こえる。


向かいながら思う。


どうせ、お化けも平気なんだろうなぁ、と。


……というか、むしろ心配なのは。


「つか、センパイはお化け屋敷平気なの?」

「ね。そこだよね」

「え、嘘でしょ」


わたしは、お化け屋敷に入れるんだろうか、ということ。



「生きてる人間が仕掛け役なら、仕組みも駄々洩れだから驚くも何もないとは思うんだけどね」

「……ねぇセンパイ、さらっと怖いこと言ってない?」

「あはは。お盆はね、よく聞こえるんだよねぇ」

「………」


笑って言ってはみたけど、やっぱりちょっと怖いと思ってみたりもして。


結局メグくんに止められて、お化け屋敷はなしになった。



それからはいろんなアトラクションをまわった。


ジェットコースターに、ゴーカート。

メグくんが恥ずかしいと言っていたメリーゴーランドにも、強引に連れて一緒に乗った。


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