君の心が聞こえる。


「だってみんなから聞いてたもん」

「みんなって?」

「みんなは、みんな」


わたしがそう言うと、「なんだそれ」とメグくんは呆れたように笑った。


ふふっ。なんか、いつもの保健室みたい。



「別に、何色でもよかったんだ。ただ、バカみたいなやつに見えたらいいなって思って」

「メグくん、それ偏見」

「ははっ、だね」


珍しくわたしがいれたツッコミに、クスクスとメグくんは笑う。


今になってそれを認められるくらいには、メグくんも変わったってことだよね。



「でも、わたしは好きだよ」

「え?」

「君のその金色の髪」


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