君の心が聞こえる。
ふふっと笑って、その髪に手を伸ばした。
柔らかいそれは、わたしにとって光なんだから。
「センパイって、やっぱり変だよね」
そう言って、今度はメグくんの手がわたしに伸びる。
髪じゃなくて頬に触れたその手は、優しくわたしを包んだ。
観覧車が、頂上に達する。
メグくんの瞳にわたしが映って、わたしの唇に君のが触れた。
「……ベタだね」
「ふふっ、そうだね」
苦笑した君をたまらなく愛おしく想って、今度はわたしからもう一度キスをする。
わたしを映すその瞳が丸くなって、それから、また。
どちらからともなく唇を重ねた。